震災の窮地を支えてくれた愛車‐大切な思い出

震災の窮地を支えてくれた愛車‐大切な思い出

私が初めて車を購入したのは高校3年生の冬、2月でした。

 

 

その年は東日本大震災が起きてしまった年です。

 

 

私は震災の被害を大きく受けた地域に住んでいます。

 

 

運転免許を無事取得することができ、春から車で会社に通勤することになるので、車を探していました。

 

 

沢山の自動車販売店を回って、沢山のパンフレットを見ました。

 

 

ですが中々良いと思える車に出会えなかったのですが、沢山お店を巡っている中で一目惚れした車がありました。

 

 

 

値段も見た目も私の要望にピッタリと一致した軽自動車。

 

 

これが私の初めての車となりました。

 

 

両親に一部お金を借りて現金で一括払い。

 

 

百数十万円を払うと思うと少し震えてしまいました。

 

 

そして納車になり、私は愛車で運転練習の日々。

 

 

そんな中、東日本大震災が起こりました。

 

 

家にある車はワゴン車一台と軽自動車、そして私の車の3台でした。

 

 

ですが海の真ん前にある会社に勤めていた父の軽自動車は津波で流されてしまいました。

 

 

 

いつガソリンが手に入るか分からない中、燃費の悪いワゴン車では先行きが不安なので、ワゴン車からガソリンを抜き取り私の軽自動車へ移して生活することにしました。
奇しくもこれが初めての給油でした。

 

 

 

父がとても申し訳なさそうに人生初めての給油がこんな形になってしまって、他の車から抜き取ったガソリンでの給油になって、本当にごめんなと私に言いました。

 

 

 

 

通勤専用だからと軽自動車に乗っていた父だけど、本当は車が大好きな父。

 

 

 

そんな父からの本当に申し訳なさそうなこの言葉に私はとても心が痛くなった。

 

 

この震災の時に大活躍した私の車。

 

 

本当に我が家を支えてくれました。

 

 

車検の時や父が私の車を洗車してくれる時、今でもふいにあの時の父の言葉が甦ります。

 

 

 

廃車や手放すことになったとしても、車にとって大切にしてもらえる形を取りたいと思っています。